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第二十八回●お奉行さんと悪代官の季節です
 今年も早いもので年末を迎え、鍋料理がオイシー季節になりました。鍋料理を仕切る人を「鍋奉行」、アク取り専門の人を「アク代官」と呼んだり、日本の食シーンに根付いた鍋料理ですが、その起源をご存知でしょうか。
  鍋という言葉は、「肴(な)を煮るための瓮(へ)という器」が語源と言われています。調理器具を差す言葉として誕生したようですが、器で肴を調理する食文化は、土器が作られ始めた縄文時代からありました。遺跡の様子から、たき火に土器をおいて食料に火を通して食べていたと考えられています。
 その後は、囲炉裏の大鍋で煮炊きをした時代が長く続きますが、この時は、食卓に鍋を直接置かず、お椀に盛って食卓に並べられていました。江戸時代後期になって七輪が登場してから、みんなで鍋を直接つつくという食べ方になったそうです。これが鍋料理の爆発的な発展につながり、あさり鍋・ねぎま鍋・柳川鍋など、さまざまな食材や調味料を使った鍋料理が誕生しました。
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 家庭料理の鍋が盛んになった理由のひとつに、牛鍋(すき焼き)の大流行があります。明治の文明開化とともに肉食が奨励され、家庭で鍋をつっつく食べ方が一般化したのです。
  そして、忘れちゃいけないのが「うどんすき」。これは、その名の通り、すき焼きの残り汁にうどんを入れて煮込むという形で、昭和初期に関西の料理店で誕生しました。この料理方法がいろいろな形で発展して、現代の“うどんが主役の寄せ鍋風高級鍋料理”になったのです。縄文時代から続く鍋料理は、まさに日本食の原点。歴史の重みと自然の恵みを感謝しつつ、民芸海鮮すきうどんなんていかがですか?

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